神輿の全修理
塗りが剥がれたりいたしますので、全修理をお勧めいたします。
全修理は、木地の補修、漆の塗り直しや金箔押し、金具の補修・メッキ付直しなどを行い、
新品に近い神輿に仕上げます。
※白木神輿の木地の色は元には戻りませんのでご了承下さい。
1. 修理前の神輿です。屋根は破風型で梨子塗り、台輪は二重型の高価な神輿でございます。
2. 屋根・鳥居・囲垣・勾欄・胴・台輪などパーツ毎に分解いたします。
3. 木地や錺金具が破損している場合は、木地補修や金具補修を行います。ただし、補修が不可能な場合には木地や錺金具を新しく製作いたします。
4. 屋根は既存の漆を剥がし、木地補修が必要な場合には木地補修を行います。
5. 木地補修が完了した屋根(塗神輿の場合は台輪・胴・鳥居・勾欄なども)は、熟練の漆師が本漆を塗り重ねて仕上げます。
6. 白木神輿の場合は胴の彫刻の裏側や露板に、また塗神輿の場合は軒面や枡組・屋根裏などに熟練の専門職人が金箔を押します。
7. 錺金具にメッキを付け直した後、大鳥・小鳥・瓔珞・風鈴などの付属品を組立てます。
8. 胴・鳥居・囲垣・勾欄・台輪などの木地に錺金具を打ち付けます。
9. 巴紋・吹返し・軒面・野筋・露板などの屋根回りの錺金具を木地に打ち付けます。
10. 台輪や胴・屋根を組立て、しっかり締め上げて完成です。(飾り紐と駒札は新調していただきました。)
神輿の部分修理
大鳥の尾や蕨手の木地が折れたりなど、部分的に修理が必要な場合がございます。
限られたご予算の中で神輿の修理をご希望の場合、項目毎にチェックし、ご提案させていただいております。
締直し修理
両手で蕨手を2ヶ所持って屋根を左右に振った時に、屋根が胴・台輪に比べて左右に大きく振れる場合、締直し修理が必要になります。神輿の屋根を外して、部署毎に分解いたします。接合部の緩みなどをチェックしたり、木地や金具が傷んでいる場合は部分的に補修をいたします。その後、台輪・胴・屋根などを組み、芯棒をしっかり締直し、完成となります。
金具メッキ付直し修理
漆は綺麗な状態を保っており、金具のメッキ付直しのみをご希望の場合の修理となります。
本漆塗直し修理
屋根の漆に割れが入ったり、漆が剥がれ掛かっている場合には、漆の塗直しの修理を承っております。
屋根のみの部分修理
屋根の漆を塗直す際には、錺金具を外す必要があります。「折角錺金具を外すなら、屋根の錺金具だけでもメッキを付直したい」というお客様のご要望にお応えした修理がこちらの修理でございます。
木地の補修
蕨手を差し込む木地が破損し、蕨手の金具が安定しない場合には木地補修を行います。
金属部分の破損修理
大鳥の羽根の付根に亀裂が入っていたり、尾が折れ掛かっている場合には、銀ロー付け等で修理し、金メッキを付直します。(銀ロー付けを行った箇所は黒っぽくなるため、金メッキを付直す必要がございます)